ゲノムDNAからの転写産物の総和としてTranscriptome, 存在するタンパク質の総体としてのProteome, 代謝産物の総和としてMetabolomeという概念があります。特に当研究室は、生体の表現型(体の状態など)に近いProteome及びMetabolomeを主体とした研究を精力的に行っています。
ヒトが病気に罹った場合、身体は病気を反映して血液中や尿中に様々な物質を量的に変化させます。この物質を疾患バイオマーカーと呼び、これらを測定することにより病気の予防や早期発見に役立てることができます。
また、ホルモン依存性の乳がんや前立腺がんについてその発症メカニズムを解明し、診断法や治療薬を開発することを目指しています。男性ホルモンであるアンドロゲンや女性ホルモンであるエストロゲンなどのステロイドホルモンについて、その代謝物を含めた高感度分析法の開発とケミカルバイオロジーへの応用に関する研究を行っています。
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