■研究の概要

 棚橋はヒルベルト、バナッハ空間上の作用素論を研究している。作用素の代表例は、有限次元では行列、無限次元では自己共役、ユニタリ等の正規作用素であるが、棚橋はこれらを一般化したハイポノーマル作用素、P−ハイポノーマル作用素、ログーハイポノーマル作用素、m-isometry, パラノーマル作用素、*−パラノーマル作用素等の性質を調べている。また、古田不等式などに関連した作用素不等式の一般化、その最適性等も調べている。

■研究の総括・成果

,任Patel, 内山敦と共同で (p,k)-quasihyponormal 作用素等がある条件の下でFuglede-Putnam 定理を満たすことを示した。

△任Mecheri, 内山敦と共同で (p,k)-quasihyponormal 作用素等がWeylの定理を満たすことを示した。

では内山敦と共同で paranormal 作用素が Bishop の性質ベータを持つことを示したが、最近になってこの証明に誤りがあることがわかった。

い任Braha と共同で k*-paranormal 作用素がBishop の性質ベータを持つことを示したが、これはの結果を用いているので主定理はk*-paranormal 作用素がスペクトル条件 (II) を持つと訂正する必要がある。これらの訂正については訂正論文が認められ、 Operators and Matrices に掲載予定である。

イ任脇盪各悗閥ζ韻 hereditarily normaloid 作用素が single valued extension property を持つことの証明を行った。

Δ任脇盪各悗閥ζ韻 k*paranormal 作用素と Bishop の性質ベータとの関係をまとめた。

Г任蝋盒金単如∋葦此高木と共同でウラム型の stability problem をある種の同型写像で考えた。

┐任歪構〕此太田と共同で m-isometry の面白い例を発表した。この研究は現在も継続していて、Proceedings of American Mathematical Society に掲載予定である。

では内山敦と共同で *-paranormal 作用素の性質を調べた。

■主な発表論文等 〔雑誌論文〕(計 9件)

|橋浩太郎、S.M. Patel, 内山敦、 On extension of some Fuglede-Putnam type theorems involving (p,k)-quasihyponormal, spectral, and dominant operators, Mathematische Nachrichten, 282, 1022-1032, 2009, 査読有

S. Mecheri, 棚橋浩太郎、内山敦、Weyl's type theorems for (p,k)-quasihyponormal operators, Scientiae Mathematicae Japonicae, 69, 411-417, 2009, 査読有

F盪各悄棚橋浩太郎、Bishop's property (beta) for paranormal operators, Operators and Matrices, 3, 517-524, 2009, 査読有

N.M. Braha,棚橋浩太郎 ,SVEP and Bishop's property beta for k*-paranormal operators, Operators and Matrices, 5, 469-472, 2011, 査読有

テ盪各悄棚橋浩太郎、The single valued extension property for hereditarily normaloid operators, Scientiae Mathematicae Japonicae, e-2012, 57-60, 2012, 査読有

γ橋浩太郎、内山敦、SVEP and Bishop's property for k*-paranormal operators and related topics, 北海道大学講究録, 152, 31-41, 2012, 査読無

Ч盒金単如∋葦此高木、棚橋浩太郎、Ulam type stability problems for alternative homomorphism, 北海道大学講究録, 152, 54-56, 2012, 査読無

長宗雄、太田、棚橋浩太郎、m-isometric operators, 京都大学数理解析研究所講究録, 1778, 1-5, 2012, 査読無

内山敦、棚橋浩太郎、*-paranormal operators and related topics, 京都大学数理解析研究所講究録, 1778, 139-142, 2012, 査読無