薬学教育センター

薬学教育センター

第4回 東北薬科大学生涯教育講演会

日時: 平成16年6月12日(土) 13:00~16:00
会場: 東北薬科大学講義棟 701講義室

講演1

「OTC薬剤師に求められるこれからの役割」
-セルフメディケーションをめざしたアミノ酸等の機能性食品の有効性評価-

東北薬科大学薬理学 教授 只野 武

講演2

「健康めざした環境問題のエキスパートになるためには
-空気・水・土壌 環境3因子と最近の話題から-」

東北薬科大学第二衛生化学 教授 横田 勝司

 
参加費:無料
 
薬剤師研修センター認定: 2単位


講演会要旨

講演1 要旨

「OTC薬剤師に求められるこれからの役割」
  -セルフメディケーションをめざしたアミノ酸等の機能性食品の有効性評価-

            東北薬科大学薬理学教室教授  只野 武

 

 
米国では政府から医療費の削減が求められ、現在、医療費の50%以上が代替医療で占められている。WHO(世界保健機関)が認めている医学的根拠に基づく代替医療は約100種類(カイロプラクテック、漢方、アユルベーダなど)にも達している。
 
日本では多くの人々がアミノ酸などの機能性食品にかなりの興味を示し、セルフメディケーションの気風が高まっている。しかしそれにもかかわらず医師会側は代替医療の有効性をほとんど認めていない。その背景としては科学的根拠に基づいた情報公開の実施、保険制度の改革、医師会に対する働きかけなどが問題点となっている。
 
今後、我国において代替医療に基づいたセルフメディケーションを普及、定着させるためにはOTC薬剤師の方々に機能性食品などの有効性をfeed backすることが重要であると考え、本講演では医師への科学的根拠に基づいた情報公開を視野に種々の機能性食品の動物に対する有効性について紹介する。
 
その内容は 1)身体的疲労の原因とそのメカニズム、中枢疲労説、2)アミノ酸の血圧、消化性潰瘍、筋肉疲労、免疫系に対する効果、3)プロポリスの抗うつ作用、抗疲労作用、抗炎症作用である。
  

本講演では、病態基盤にAng IIが関わっている高血圧症、心不全、糖尿病性腎症および関節リウマチの発症機序とそれらの治療薬の薬理について概説する。さらに、我々の教室で最近明らかにした“Ang IIが脊髄における痛みの伝達物質あるいは調節物質で、糖尿病性神経障害性疼痛に関与している”との研究結果についても紹介する。

講演2 要旨

 「健康めざした環境問題のエキスパートになるためには
   -空気・水・土壌 環境3因子と最近の話題から-」

東北薬科大学第一衛生化学教室教授 横田 勝司

 
日本薬剤師研修センターでは薬剤師の資質向上のための生涯研修指標として20項目が設定されており,その18番目に環境衛生をあげている。これからの薬剤師は調剤,処方解析,副作用,相互作用など医療に関連した事項に精通することは勿論のこと,学校環境を含む地域の環境保全に貢献することによってQOLの向上を図ることが期待されている。
 
生態系は私達を取り巻く生物圏(ヒトや植物など)と非生物圏(水圏,気圏,岩圏)から成り立っており,環境の悪化は生体の恒常性(ホメオスタシス)に影響を与え,その結果,健康な状態から不健康な状態(疾病)となることが多い。演者は日頃から学校薬剤師の活動や健康日本21での受動喫煙の防止に関する啓蒙運動,ドブ川の継続的な分析から清浄な河川への回復,ABS洗剤の残留性問題の解決など薬剤師として地道な環境問題の改善活動に注目して来た。薬剤師過剰時代を間近に控えた21世紀における薬剤師は,その専門性の中でも分析能力が特筆していることから,この活力によって環境問題の解決や医薬品の取り扱いに新たな道が展開されることを確信する。
 
そこで疾病の発生に影響を与える宿主因子と環境因子のうち,環境因子について演者らの研究成果と,以下の項目について解説する。
 
1)水圏・・・ 水道水質基準の改正,医療廃棄物,内分泌撹乱物質(環境ホルモン),水質汚濁物質の毒性評価バイオアッセイ)。
2)気圏・・・ ディーゼル排気微粒子,シックハウス症候群,タバコ煙とニコレット,オゾン層の破壊と日焼け止め化粧品。
3)岩圏・・・ バイオレメディエーション,じべたりあん対策。

ページトップへ