研究内容

ポストゲノム研究で最も重要な分野の一つに蛋白質の機能解明(プロテオミクス)と共に糖鎖機能の解明(グライコミクス)があります。それは糖鎖が蛋白質の機能高度化に重要な役割を果たしていることが揺るぎない事実になっているからです。蛋白質の50%以上には糖鎖が付加されると言われており、蛋白質が作られてから起こる翻訳後修飾の中で最も多いのが糖鎖による修飾です。

アスパラギン(N)-結合型糖鎖は多くの膜蛋白質を修飾し、その機能を制御することが知られていますが、細胞膜上の糖鎖がどのようにして受容体の機能や分子間相互作用を制御するかに関してはほとんど不明です。その分子的基盤の解明は生理的な細胞内情報伝達システムや、またそのシステム破綻による癌化などの原因解明に不可欠です。

研究ストラテジーの図

研究テーマ

がん転移・肺気腫などの疾患における糖鎖の機能調節とそのメカニズムの解析
integrin, extracellular matrix, growth factor receptor, microdomain, galectin, cell adhesion
細胞間コミュニケーションにおける糖鎖の役割
E-cadherin, cell-cell adhesion, signal transduction, small G protein
機能糖鎖の産生と画期的な糖鎖医薬品の開発
functional glycomics, biosythesis, oligosaccharide, glycosyltransferase

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