松山雄三のページ

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  ○  ドイツ語
             *学習の手引き

   ○   総合文化研究U

 
U 過去5年間の

  研究業績(20104月〜 )

 

 

<論文>
   1.Fr.シラー −詩的想像力と哲学的精神(1)−
      東北薬科大学「一般教育関係論集」第28号、2015年3月、13−43頁。

   2.Fr.シラー:戯曲創作と人間形成(3)
      仙台ゲーテ自然学研究会「プロテウス」第16号、2014年12月、45−66頁。

   3.Fr.シラーと啓蒙の精神
      東北薬科大学「一般教育関係論集」第27号、2014年3月、25−53頁。

   4.Fr.シラー:戯曲創作と人間形成(2)
      仙台ゲーテ自然学研究会「プロテウス」第15号、2013年9月、73−93頁。

   5.Fr.シラーの歴史研究と人間形成論
      東北薬科大学「一般教育関係論集」第26号、2013年3月、9-42頁。

   6.Fr.シラーの人間形成概念の基底
     ―アルカディアからエリュシオンへ―
      平成21-23年度科研費報告書「自然と教育」(課題番号21530785)2012年3月、13-24頁。

   7.Fr.シラー:戯曲創作と人間形成(1)
      仙台ゲーテ自然学研究会「プロテウス」14号、2012年3月、31-50頁。

   8.Fr.シラー:ゲーテへの道(1)
      東北薬科大学「一般教育関係論集」第25号、2012年3月、1-30頁。

   9.. シラー:ヘルダーとの邂逅
      仙台ゲーテ自然学研究会「プロテウス」13号、2011年3月、1-25頁。
  
  10..Fr.シラーの教育思想
      東北薬科大学「一般教育関係論集」24号、2011年3月, 55-83頁。




<報告>
   1.一般教育研究(11)
     ―第64回東北・北海道地区大学等高等・共通教育研究会をめぐって―
     東北薬科大学「一般教育関係論集」第28号、2015年3月、共著者:杉山雅宏、153−159、
     167−177、191−195頁。

   2.一般教育研究(10)
     ―第63回東北・北海道地区大学等高等・共通教育研究会をめぐって―
     東北薬科大学「一般教育関連論集」27号、2014年3月、共著者:杉山雅宏、165−171、
     180−198頁。

   3.一般教育研究(9)
     ―第62回東北・北海道地区大学等高等・共通教育研究会をめぐって―
     東北薬科大学「一般教育関連論集」26号、2013年3月、共著者:佐々木克之、杉山雅宏、
     深瀬友香子、123−126、130−138、151−161頁。

   4.一般教育研究(7)
     ―第60回東北・北海道地区大学等高等・共通教育研究会―
     東北薬科大学「一般教育関連論集」24号、2011年3月、共著者:石澤淳好、佐々木克之、
     130−132、140−147頁。



<研究ノート>
   1.大学教育改革の流れ、東北薬科大学「一般教育関連論集」27号、2014年3月、137−164頁。


 <口頭発表>
   1.Fr.シラー ―遊戯の心―
       日本ヘルダー学会2014年秋季研究発表会、2014年11月、仙台(東北大学9

    2. Fr.シラーの自然観と遊戯の思想       
       日本ヘルダー学会2010年秋季研究発表会・シンポジウム「自然と形成」
       2010年11月、仙台東北大学)。



<その他>
○平成21-23年度科研費補助金、基盤研究(C), 課題番号(21530785)、「自然と教育―ゲーテ自然学 
  の周辺と人間形成観の現在―」

○平成25-28年度科研費補助金、基盤研究(C), 課題番号(25381002)、「18世紀啓蒙主義の自然観と
  現代の教育哲学」



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所属学会・研究会

  日本独文学会、日本比較文学会、日本ゲーテ協会、日本ヘルダー学会、日本ヘルマン・ヘッセ友の  会/研究会、東北教育哲学教育史学会、大学教育学会、仙台ゲーテ自然学研究会

Deutsche Schillergesellschaft(ドイツ・シラー協会)

 

 

 

天神山の一本松

松山雄三

仙台の旧市街の北方に、小高い丘があります。昭和初期まで、その丘は天神山と呼ばれていたそうです。晴れた日には、その丘から浩渺たる大海を眺望することができます。そしてその丘の上には一本の老松が聳え、その傍らに歌碑(土井晩翠歌、笹川臨風書「幾たびか ここに真昼の夢見たる 高山樗牛瞑想の松」)が立っています。改めて申し上げるまでもありません。本学が友情のシンボルとして語り継ぐ「高山樗牛 瞑想の松」と樗牛顕彰の碑です。

この松は樹齢650余年といわれています。戦国時代末期に、伊達政宗の叔父・国分盛重が天神社の霊を祭るために植えたと伝えられています。昔々の話です。時は流れて明治の開明期、「時代の自覚の根源」と評された高山樗牛が、多感な青年時代に、この松の下で沈思黙想したといわれています。さらに昭和の激動期には、学生たちがこの古木の下で青春の夢を語り合い、戦地に赴いた、と伝え聞いています。

今年もまた寒風の吹きすさぶ季節がやってきます。しかし、時代が変わろうと、係わる人が変わろうとも、風雪の重みに耐え、その深みを我がものにして、毅然と立つ姿は、まさに「雪後(せつご)の松」を想起させてくれます

 

  雪後初知松柏操 事難方見丈夫心

 (雪後(せつご)初めて知る松柏(しょうはく)(みさお) (かた)くして(まさ)に見る丈夫の心)

 

 また、学内の一室に掲げられているある額が思い出されます。その額でも、「松心雪後知(松の心 雪後に知る)」と謳われています。「雪後の松柏」あるいは「雪中の松柏」は漢詩でよく扱われる題材であるようですが、この額の詩文が瞑想の松を指していることは容易に察せられます。そうしますと、本学の先人たちは、緑濃やかな瞑想の松に、友情の心と不屈の精神のあり様を重ね合わせていたのではないでしょうか。

本年10月に本学グランドの西側を走る道路は、「瞑想の松(どお)り」という愛称をもつことになりました樗牛と晩翠のはるか後輩にあたる人たちが、近隣の住民の賛同を得て、命名にこぎつけた、と聞いています。

天神山の一本松は、幾百歳(ももとせ)の心を伝えております。

 

     (「東北薬科大学報」 2011年12月

 


 

 

                   

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