OB & OG
INTERVIEW 7

Endo Tatsuya

2013年3月 薬学部薬学科卒業

遠藤達也 さん Endo Tatsuya

仙台市立病院薬剤科 薬剤師

臨床の現場で、
最大の力を発揮できる薬剤師に。

仙台市立病院の薬剤科で薬剤師として活躍中の遠藤達也さん。上司や同僚、後輩と多くの同窓生に囲まれ、今では後進の育成にも携わる忙しい毎日を送っています。本学での学びがどのように遠藤さんの現在をかたちづくっているか、職場にてお伺いしました。

Q1東北医科薬科大学に進学を決めた理由はなんでしたか?

母が病院で検査技師をやっていたこと、幼い頃に手術を経験したことなどで、病院を身近なものに感じていました。それで、将来は医療に関わる仕事がしたいな、という漠然とした希望はあったんですが、具体的に薬剤師を目指そうと思ったのは高校生になってから。化学や物理が得意だったので、そうした興味を活かせる仕事なんじゃないかな、と。複数の大学に受かりましたが、やっぱり地元である仙台を離れたくないという思いと、カリキュラムや就職率の高さに惹かれて東北医科薬科大学に決めました。

Q2 東北医科薬科大学の教育について、どのように振り返りますか?

学生は東北出身者が多く、それは多くの学生が卒業後には東北各地で医療に関わる人材となる、ということも意味しています。それをよく知っている大学ですから、とにかく現場主義、実習を重視した育て方をしてくれていたと思います。学習サポートも充実してましたし、国家試験に対する対策もすごく力を入れていた。最終的には「臨床の場で最大限の力を発揮できるように」という、卒業後の医療従事者としての在りかたを見据えた教育だったと思います。

Q3 薬剤師は大きく分けて病院勤務と調剤薬局勤務と2つの進路がありますが、どのような違いがありますか?

病院の場合は急性期の患者さんに応対することが多いので、注射薬や麻酔薬、抗がん剤といった薬を扱うこととなります。医師や看護師とのチーム医療になるところも大きな特徴ですね。薬局は基本的にマンツーマンのコミュニケーションになる点と、長期的なお付き合いになること、かつその都度は顔を合わせる短い時間の中で患者さんの容態を判断していく必要がある点が特徴かと思います。どちらも、正しい医療知識と判断力、コミュニケーション能力が必要な点は変わりませんが、ちょっとその使い方が異なる、といった感じです。

Q4 仙台市立病院の薬剤師には東北医科薬科大学出身の方も多いそうですね。

約30名の薬剤師のうち、多くが東北医科薬科大学出身です。私は薬学部が6年制になってからの2期生にあたるのですが、それ以前より格段に実習の期間が延び、実務に即した実習と病院現地での実習にたくさんの時間が充てられました。教員の方々も病院や薬局での勤務経験をお持ちの方が多いので、より現場に即した講義を受けることができましたし、そうした積み重ねが今の自分の基礎となっています。今、実務実習の指導薬剤師として実習生の指導にあたっているのですが、東北医科薬科大学生は5年生の時点で他校の学生さんより高い臨床や薬の知識を持っています。これは本当に教育の成果だと思います。彼らの姿は他校から来ている実習生たちにとってもいい刺激になっているようで、みんなすごいスピードでたくさんのことを吸収しています。実習を終える頃には、全員が同等のレベルまで意識も技術も向上しているでしょう。

Q5 医療職を進路に考えている学生の方にメッセージをお願いします。

現時点で病院など医療の現場で働きたいと思っているなら、それに即した教育のためのファクターが東北医科薬科大学には揃っていると思います。また、かつての自分のように「物理や化学に対する興味を職に活かしたい」とか、「研究か臨床か、あるいは別の道かまだ決めかねている」という人も、6年間の大学生活の中できっと何かを見つけることができるはず。参考になるであろう先輩方も、たくさんいますから。

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