教養教育センター 研究室案内

Center for Liberal Arts

研究室案内

哲学DIVISION OF PHILOSOPHY

家髙 洋 教授

STAFF

家髙 洋 教授

業績

研究テーマ

20世紀の現象学および学問論

研究概要

[教育について]
《担当科目》
哲学(薬学部1年、医学部1年)、倫理学(薬学部2年、医学部1年)
論理学(薬学部薬学科1年、薬学部生命薬科学科2年)

教育上の工夫・教育への姿勢:
「哲学」「倫理学」「論理学」の授業で共通しているのは、「考えることを考える」ということです。「考えることを考える」ためには、新たな知識や理論を知るだけでは十分ではありません。というのは、「哲学」「倫理学」「論理学」は、まず自分自身に関わっているからです。それゆえに「自分自身が普段どのように考えているのか」ということをまずはっきりと知る必要があります。このことをより具体的に行うために、以下のように工夫しています。
 まず、どの授業も、最後の20分間にレポートを書いて提出してもらいます。これは、自分の考え方をはっきりさせるためであり、さらに、自分の考えをわかりやすく述べる訓練にもなります。
 そして、「哲学」と「倫理学」では、全員のレポートのなかから7~8のレポートを選び、次の時間の冒頭にプリントにして配布します。同世代の人たちの様々な考えに触れることで、知見が拡がるだけでなく、自分自身の考え方についても振り返ることができます。
 以上を踏まえて、既存の様々な理論や考え方を紹介します。自分や他の人の考えをまとめたり、その特色を深く考えたりすることができますし、時として、常人では思いつかないような考えも紹介してみなさんがさらに考えていく機会になれば、と思っています。
 なお、授業は講義形式ですが、提出するレポートの「自由欄」に質問等を記してもらえば、基本的にはすべての質問やリクエスト等にweb上のフォルダで答えます。このようにしてできるだけ双方向的な授業を行っていきたいと考えています。

[研究について]
20世紀の「現象学」から研究を始め、学問論も研究しています。

・現象学研究
現象学の創始者フッサールは、個々人の経験の構造を「意味」に着目して解明しようとしました。ところで、「意味」とは、その人が生きている社会のなかで共有され、また歴史的に変遷していく事象です。このように「意味」の多面的な在り方を解明したのが、フランスの現象学者メルロ=ポンティです。メルロ=ポンティは同時代の心理学や生理学、精神医学や社会学、人類学、言語学等の諸科学だけでなく、絵画や文学について考察し、独自の解明を行いました。このメルロ=ポンティの思想について研究するだけでなく、現代の諸科学等に対して批判的に考察して、現象学的な成果を刷新していきたいと考えています。

学問論研究
学問論とは、学の正しさやその意義等を考察します。(科学技術の社会のなかでの意義を扱う)科学技術論から考察を始めましたが、近年では質的研究(特に質的な一事例研究)の正当性等について検討しています。量的研究に比べて科学性が認められにくい質的研究には独自の学問性があるのではないかと考えています。

《研究業績》
・単著 『メルロ=ポンティの空間論』(大阪大学出版会)2013年
・共著 『メルロ=ポンティ読本』(法政大学出版局)2018年
・共著 『現象学的看護研究』(医学書院)2014年
・共訳 『フロイト全集 第18巻』(岩波書店)2007年

主な担当科目

哲学

薬学部薬学科1年前期 / 必修 / 1単位

哲学

薬学部生命薬科学科1年前期 / 選択必修 / 1単位

哲学

医学部1年後期 / 選択必修 / 1単位

倫理学

薬学部薬学科2年前期/ 必修 / 1単位

倫理学

薬学部生命薬科学科2年前期 / 選択必修 / 1単位

倫理学

医学部1年前期 / 必修 / 1単位

論理学

薬学部薬学科1年後期 / 必修 / 1単位

論理学

薬学部生命薬科学科2年後期 / 選択必修 / 1単位

Message

それぞれの授業で共通しているのは、「考えることを考える」ということです。
そのためには、新たな知識や理論を知るだけでは十分ではありません。なぜなら、「哲学」「倫理学」「論理学」は、まず自分自身に関わっているからです。 それゆえに「自分自身が普段どのように考えているのか」ということをまずはっきりと具体的に知る必要があり、授業では以下のように工夫しています。
まず、どの授業も最後の20分間にレポートを書いて提出してもらいます。これは自分の考え方をはっきりとさせるとともに、わかりやすく述べる訓練にもなるためです。
そして「哲学」と「倫理学」では、全員のレポートの中から7~8のレポートを選び、次の時間の冒頭にプリントにして配布します。同世代の人たちのさまざまな考えに触れることで知見が拡がるだけでなく、自分自身の考え方についても振り返ることができます。
以上を踏まえて、既存のさまざまな理論や考え方を紹介します。自分や他の人の考えをまとめたり、その特色を深く考えたりすることができますし、時として常人では思いつかないような考えを紹介することで、皆さんがさらに「考え」ていく機会になればと思っています。
なお、授業は講義形式ですが、提出するレポートの「自由欄」に質問やリクエストなどを記載してもらえれば、web上のフォルダで基本的に全て回答します。このようにして、できるだけ双方向的な授業を行っていきたいと考えています。