分子生体膜研究所

INSTITUTE OF MOLECULAR BIOMEMBRANE AND GLYCOBIOLOGY

がん、炎症、神経疾患など、色々な病気の原因は生体膜の分子異常にあります。
この研究所では、糖鎖を含めた生体膜分子の構造と機能を明らかにし、それらの病気の新しい診断・治療方法の開発を目指しています。

分子生体膜研究所について

近年の糖鎖生物学の進展により、生体膜に発現する複合糖質とレクチンあるいは糖鎖認識受容体の生理的・病態的意義の重要性が認識され、また特定の糖鎖自身が特別の機能をもつことも多く知られるようになった。そこで、生体膜分子、特に第三の生命鎖といわれる糖鎖の構造や機能の解明は、様々な疾患の診断あるいは治療方法を確立するために非常に重要であり、ポストゲノム時代における糖鎖生物学の重要性がますます高まっている。

このような動向を踏まえ、本学では、1959年に開設された「癌研究所」を、時代の要請に応えるべく進化させ、 2006年4月に「分子生体膜研究所」として誕生させた。2023年度時点では機能病態分子学、細胞制御学、分子認識学、糖鎖構造生物学の4部門で構成される分子生体膜研究所では、がんや生活習慣病を含む様々な疾患における糖鎖機能の解明と糖鎖構造を基盤とした診断・治療薬の開発を目指してきた。そして、2016年、日本で37年ぶりとなる医学部の新設に伴い、本学の研究全体の活性化、病態の解明や新薬の開発、様々な疾患の診断や治療法の確立といった臨床への応用に結びつけることを目的とすることで、2024年4月に既存の薬学部4教室に新たに医学部6教室を加え、計10教室で構成する、医薬連携を深め、糖鎖研究を核とした新しい分子生体膜研究所が誕生した。分子生体膜研究所から発信される情報・知見が様々な疾患の治療に大きく貢献することが期待されている。

研究所の構成

分子生体膜研究所 各研究室

  • 細胞制御学教室
  • 分子認識学教室
  • 糖鎖構造生物学教室
  • 機能病態分子学教室
  • 免疫学教室
  • 消化器内科教室
  • 脳神経内科学教室
  • 耳鼻咽喉科学教室
  • 臨床検査医学教室
  • 神経科学教室

研究所の研究活動

箱守仙一郎賞 公募のお知らせ
Sen-itiroh Hakomori Glycoscience Award

分子生体膜研究所は、生物系・化学系を問わず広く糖鎖科学を専攻し、昼夜努力を続けている東北エリアの研究者を顕彰いたします。

【箱守仙一郎賞について】

箱守先生が88歳の米寿を迎えられたことを記念して、また先生の糖鎖生命科学研究分野における世界的なご功績(参考資料)を長く後世に伝承すべく、分子生体膜研究所では東北エリアの糖鎖科学の振興と後進研究者の育成を目的とした「箱守仙一郎賞」(Sen-itiroh Hakomori Glycoscience Award)を創設致しました。

【受賞候補者の資格】

奨励賞:東北エリア(新潟県および群馬県を含む)で研究に従事する45歳以下の研究者
優秀論文賞:同地域で研究に従事する大学院生又は博士研究員

【応募と書類選考】

応募者は箱守仙一郎賞規約を確認の上、エントリーフォームに記入して提出してください。