薬学科

DEPARTMENT OF PHARMACEUTICAL SCIENCES

学科紹介

教育研究目的

医療人としての心豊かな人間性と倫理観を持ち、先進的な薬物療法を探究するとともに、疾病の予防・治療及び健康増進に積極的に貢献する意識と実践力を備えた薬剤師の養成を目指します。

仲間と学び、支え合い、
コミュニケーション能力を高める。

COMMUNICATION

薬剤師は、患者に最善の医療を提供することが使命です。そして、そのために患者との信頼関係構築はもちろん、治療やケア、生活支援に関わるさまざまな専門スタッフとのチーム体制を整えることも重要です。本学では3年次まで医療・健康・倫理などの多岐にわたるテーマについてグループ討議を行うことで、コミュニケーションならびにプレゼンテーション能力を養います。

5年次には、具体的な処方や症例をもとにした問題解決型学習(PBL:Problem-based Learning)に6週間、さらにチームでの取り組みを重視したチーム基盤型学習(TBL:Team-Based Learning)を4週間かけて実施。仲間たちとディスカッションを行いながら、課題の抽出や解決策を模索することで、問題の本質を的確に捉えてフレキシブルに対応する能力を育成します。

チーム医療の実践に向けて、
医学部学生と共に学ぶ。

INTERPROFESSIONAL EDUCATION(IPE)

本学では早い段階から医療人としての自覚を持ち、医師との連携姿勢を養うために、医学部生と共に学ぶ機会を設けています。1年次前期から合同でのハンディキャップ体験学習、薬害被害者による講演の聴講をはじめ、グループ討議やプレゼンテーションなどを行います。また、2年次までは両学部生が同じ講義室や実習室で学習し、3年次には薬学部生が医学部生の実習にも加わります。

5年次には研究室(教室)へ配属されることになりますが、医学部生が所属する研究室もあり、共に学ぶことができます。また、連携協定を締結している宮城大学看護学部の学生も参加します。実習では入院患者の症例を基にしたカンファレンスに協働で取り組み、各分野の専門職を目指す学生らが実践を通して学び合うことで、チーム医療の基礎を身に付けます。

6年間の流れ

薬学科の3つのポリシー

ディプロマポリシー

本学の教育理念に基づく教育課程を通じて、以下に示す医療人としての自覚と薬剤師として必要な知識・技能・態度を身につけ、所定の単位を修得した学生に学位(学士(薬学))を授与します。

教養と倫理

医療人としての豊かな教養と人間性を備え、生命の尊厳について深い認識をもち、命と健康を守る使命感、責任感を身につけている。

コミュニケーション能力

患者とその家族、医療と社会保障に関わるスタッフ等から適切に情報を収集し提供するためのコミュニケーション能力を有している。

健康と福祉

地域住民の健康増進と福祉向上への取り組みに積極的に参画するための知識と意識を備えている。

薬物療法

患者の病態に応じた有効で安全な総合的薬物療法を提供するために必要な生命科学、医療、医薬品に関する専門的な知識と職能を身につけチーム医療に積極的に参画できる。

基礎的な科学力

医薬品、化学物質の生体に対する作用の理解、健康の維持、医療の進歩と改善に資するための知識、論理的思考力を有している。

自己研鑽

生涯にわたって科学・医療の進歩の恩恵を患者・生活者に提供できるよう、高い学習意欲を持って自己研鑽を続けることができる。

カリキュラムポリシー

医療人として心豊かな人間性と高い倫理観を備え、生命の尊厳について深い理解を持って医療現場で活躍できる薬剤師の養成を目的として、以下のように教育課程を編成しています。

学修成果の評価はアセスメント・ポリシーに従い、科目レベルおよび学科・学年レベルで実施します。

1

大学教育への接続

初年次は履修履歴の異なる学生のために高等学校からの接続学習科目を配置し、さらに薬学基礎科目の理解と定着へと導くための演習科目を配置します。

科目の評価は筆記試験やレポート等を用いて行います。

2

医療人としての倫理観

1年次から医療人となるための心構えと共に豊かな人間性を育む教養教育、医療施設訪問等の体験学習を行い、さらに各学年でグループ討議を取り入れた医療倫理関連教育を通じて、医療人としての責任感と態度を醸成するための科目を提供します。

科目の評価はレポート、グループ討議のプロダクト、プレゼンテーション、筆記試験等を用いて行います。形成的評価はルーブリックを用いて行います。

3

コミュニケーション能力

1年次から各学年で医療問題をテーマとし、コミュニケーション能力を醸成するため、調査学習、プレゼンテーション等を多く取り入れ、能動的に学習する科目を配置します。

科目の評価は知識に関しては筆記試験やレポート、技能・態度に関してはレポート、グループ討議のプロダクト、プレゼンテーション等を用いて行います。形成的評価はルーブリックを用いて行います。

4

基礎的な科学の知識と技能

医薬品を含む化学物質の性質を科学的に理解し、化学物質の安全な取扱いができるよう、知識と技能を修得するための講義および実習科目を提供します。

科目の評価は知識に関しては筆記試験やレポート、技能・態度に関してはレポート等を用いて行います。形成的評価は年度初めの確認試験、ルーブリックを用い、総括的評価は卒業研究の成果発表と論文についてのルーブリックおよび卒業時の総合演習試験を用いて行います。

5

薬物療法

患者に適切に薬の情報提供を行い、患者から得られる情報を基にその治療効果・副作用の発生等を判断できるよう、薬物治療における専門的な知識を修得するための講義科目、および医薬品情報の活用、フィジカルアセスメント等の技能・態度を修得するための実習科目を提供します。

科目の評価は知識に関しては筆記試験やレポート、技能・態度に関しては口頭試問、レポート等を用いて行います。形成的評価は年度初めの確認試験、ルーブリックを用い、総括的評価は卒業時の総合演習試験を用いて行います。

6

チーム医療・地域医療

薬剤師の専門性を発揮し、多職種と連携して積極的にチーム医療に貢献できる人材を養成するため、低学年から他学部の学生と共に学び合う科目を提供します。また、地域住民の健康と福祉の向上・維持のため、地域医療および予防医療を学ぶ科目を提供します。

科目の評価は知識に関しては筆記試験やレポート、技能・態度に関してはレポート等を用いて行います。形成的評価は年度初めの確認試験、ルーブリックを用い、総括的評価は卒業時の総合演習試験を用いて行います。

7

臨床現場重視の学び

2つの附属病院を含めた医療の現場で活躍している医師、薬剤師、その他の医療従事者に指導を受けることにより、臨床現場重視の実践的な学びを提供します。

科目の評価は知識に関しては筆記試験やレポート、技能・態度に関してはレポート等を用いて行います。形成的評価はルーブリックを用い、総括的評価は卒業時の総合演習試験を用いて行います。

8

実務実習

5年次には薬剤師としての実践的な能力を修得する目的で、県内もしくは故郷において薬局および病院で行う5カ月間の実務実習科目を配置します。

評価はレポート、ルーブリック等を用いて行います。

9

問題の発見と解決および自己研鑽

問題発見能力、問題解決能力、自己研鑽能力、リーダーとしての資質を育むために、問題基盤型学習、双方向教育、グループ討論・発表等の主体的・能動的に取り組む科目を配置します。さらに1年半にわたる卒業研究により、研究マインドを持ち生涯にわたり自己研鑽できる人材を養成します。

科目の評価は知識に関しては筆記試験やレポート、技能・態度に関する評価はレポート、ポートフォリオ、グループ討議のプロダクト、プレゼンテーション、ピア評価等で行います。形成的評価はルーブリックを用い、総括的評価は卒業研究の成果発表と論文についてルーブリックを用いて行います。

アドミッションポリシー

1

くすりの科学に興味を持ち、くすりに関する確かな知識を応用して、医療の現場で社会に貢献しようとする学生を求めています。

2

医療の現場において薬剤師として必要とされる知識・技術や態度、さらには医療人としての倫理観などを身につけることができる学生を求めています。

3

高等学校で、理科の基礎的な分野、特に化学あるいは生物をしっかり学ぶとともに、英語および数学の素養や自ら考える姿勢、着実な学習習慣を身につけている学生を求めています。