修学資金制度
FUNDING FOR STUDY
FUNDING FOR STUDY
東日本大震災からの復興を担い、
東北の地域医療を守る人材育成のための修学資金制度
医学部新設の最大のミッションは2011年の東日本大震災後の東北の医療を担う人材を育成し、総合診療力を持った医師を東北に根付かせることにあります。
2011年3月11日14時46分、宮城県沖でマグニチュード9.0の大地震が発生、最大震度7の揺れを観測しました。その後、太平洋側の沿岸部は最大遡上高40メートルもの大津波に襲われ、この未曾有の大災害による死者は15,000人以上、行方不明者は2,500人以上(2024年3月現在)。当時、報告されたけが人の数は6,000人以上にもなり、234,000人もの被災者が住む場所を失いました。沿岸部の医療機関は大津波により壊滅的な被害を受け、残った医療チームと各地からの救援チームは限られた物資・環境の中で不眠不休の救護活動に当たりました。また、もともと東北地方は医師不足に悩まされてきましたが、震災後は地震、津波の被害者だけではなく、慢性病のケアも必要になり、一層の医師不足に直面しました。さらに、カルテや薬なども流出し、医療活動は困難を極めました。
現在、被災地の医療の提供体制は回復してきていますが、医師不足や医師偏在により十分な医療提供が困難な地域も多く存在します。このため医学部設置にあたって、日本全国から高い志を持った方に入学していただき、東北の医療に寄与していただくことを条件とした修学資金制度を設けました。
この制度はA方式とB方式とがあり、貸与金額や勤務地、返還免除条件が異なります。
2011年3月11日、マグニチュード9.0の地震と津波による未曽有の大災害が東北地方を襲い、宮城県においても壊滅的な被害を受けました。最大遡上高40メートルもの大津波は、多くの尊い命だけでなく、家や施設の生活基盤を根こそぎ奪い去り、人々の心に大きな爪痕を残しました。この東日本大震災により、元々医療過疎が広がっていた東北地方では医師不足がさらに加速し、地域医療の崩壊が深刻になりました。
この震災後、クウェート国、シェイク・ザバーハ・アルアハマド・アルジャーベル・アルサバーハ首長の指示により、震災復興支援として500万バレルの原油が、日本に寄附されました。宮城県は日本赤十字社を通じ、その原資を元に受領した162億円の復興基金のうち、90億円を地域医療の復興のために活用することを表明し、新たに医学部を設立する本学に修学資金の基金として支援することを決定しました。本学ではこの基金を東北の医療を支え、地域医療に貢献できる医師の養成を目的として「クウェート国友好医学生修学基金」の名称を付し、管理運営することにしました。この修学資金により、毎年30名(令和7年度からは10名)(宮城県枠)の医学生が卒業までこの制度を受けることができます。宮城県枠の学生は、大学卒業後10年間、県内の指定医療機関に勤務することで、修学資金の返済が免除されます。
クウェート国からの心温まる支援に深く感謝するとともに、地域医療の復興と、医師や医療施設の充実のため、その復興基金の多くを修学資金制度という形で支援をしてくださった宮城県に心より感謝いたします。
各県の詳しい情報は、それぞれのウェブサイトをご覧ください。
希望する県の修学資金制度に採用されなかった場合は、必ず他の応募可能な県の修学資金制度に応募すること。そのうえで各県の制度に採用されず本学の修学資金(1,500万円)のみとなった場合、宮城県以外の東北5県いずれかの県で医療機関等に6年間勤務すること。 (臨床研修期間の2年間を含む)
東北5県(青森県・岩手県・秋田県・山形県・福島県) では一部の地域を除いて深刻な医師不足が続いています。そこで、従来の学力を中心に評価する一般選抜ではなく、東北5県の地域医療に従事する強い意欲を持ち、医師に不可欠な問題解決能力や適性を有し、人間性豊かな人材を求める目的で、総合型選抜(東北地域定着枠)を実施します。東北5県いずれか の県の修学資金に必ず応募することを条件としております。
※各県の詳しい情報は、それぞれのウェブサイトをご覧ください。
※修学資金は、各県の審査によるものであり、貸与が保証されているわけではありません。
※本学卒業後、東北5県の医療機関等に最低5年間勤務することとなります。
※採用されなかった場合でも、東北5県の自治体や医療機関の修学資金制度へ応募することは可能です。
本学医学部の学生への経済的支援を行うことで地域医療を支える医師育成を目的として支援機構を設立しました。
詳細は機構ウェブサイトをご覧ください。