教養教育センター 研究室案内

研究テーマ

地域医療・福祉の社会学的研究、近世以降の東北地方の地域の文化・歴史の研究

研究概要

東北地方における地域包括ケアの現場での継続的なフィールドワークを通して、地域における医療、介護、福祉、さらには地域づくりに関わる論点について、社会学や民俗学の視点から研究をしています。
地域包括ケアは領域横断的なものであり、高齢化や介護をめぐる問題にとどまらず、今日の地域社会のなかに存在する多種多様な問題に関わっています。しかもそれぞれの地域の実情に即し、各地域の強みを活かしたものであるため、地域包括ケアの先進事例では、個性豊かで斬新な取り組みが見られます。こうした地域包括ケアの、先進的でユニークな取り組みの全体像を把握するために、定点観測的な、フィールドワークによる事例調査を行っています。こうした調査を行いながら、それぞれの事例の有する社会的、学問的意義を明らかにしつつ、それらの実践を可能にしている諸要因を、社会的・歴史的背景まで視野に入れながら解明する作業を進めています。
現在は特に、地域包括ケアに関わる多種多様な専門家が参加するチームケアや地域内の多職種連携、専門家と地域住民の連携のあり方、看取りまで支える介護現場における医療のあり方、ケアをめぐる新しい実践のなかに見出される文化的なものの生成と変化の検討を進めています。
加えて、地域や在宅でのケアを行う上で視野に入れておくべきものとしての地域社会、生活や文化についても、東北地方の伝統的な地域をフィールドとしながら、歴史的背景（主に近代）も視野に入れながら調査をしています。具体的には「講」などの、伝統的な地域に存在する中間集団の調査などを行っています。

主な担当科目