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薬学部の学生が医学部解剖学実習の見学を行いました

解剖学実習見学

2023年5月13日(土)に、薬学科ならびに生命薬科学科3年の希望者が医学部で実施されている解剖学実習の見学を行いました。薬の吸収、代謝、効果などに関係する胸部および腹部の見学です。今回は6年生の希望者を含め、255名の参加者がありました。この見学では医学部の教員の他に、医学部卒業生、昨年実習を終えた医学部3年生、現在実習を行っている医学部2年生が説明を行い、薬学部生の興味が尽きず例年になく見学時間の延長がありました。終了後には以下のような感想があり、薬学生にとってとても有意義な見学となりました。

医学部教員による事前説明

見学前の黙祷

 

参加した学生の感想

●最初はこの見学に参加するかどうかをとても迷っていたのですが、見学が終わった今、参加してとても良かったと思っています。
●見学の初めは、初めて解剖室に足を踏み入れた驚きや緊張感がありました。しかし、時間が経つにつれて、慣れると同時に興味も高まっていきました。
●実習前に受けた人体についての講義でも人体の構造について再確認していたつもりではありましたが、実際に触れて見てみるのでは理解の深まり方が圧倒的に違うことを実感しました。
●他のご遺体を見させていただき、病気によるさまざまな身体への影響を知ることができました。
●私達は勉強をしているのではなく、勉強させていただいているのだと改めて痛感しました。沢山の方が手を差し伸べて下さっているからこそ、学びを得ることができるのだと感じました。
●人体の内部構造や器官の関係性を目で見て理解することは、抽象的な概念を具体化し、より深い学びを得る上で非常に助けとなりました。
●教科書で見ていた内容を実際に見てみるということはとても興味深く、積極的に説明を聞くことができました。
●今回の解剖学実習見学を通して、写真や教科書を見てもイメージすることが出来なかった、構造や、臓器の重さなどが理解出来たことにとても感動しました。しかし同時に理解出来ていたと思っていたことと実際にみる構造の違いや、医学部の学生さんからの丁寧な説明により初めて気がついたことが多くあり、座学をメインに勉強し理解したつもりになってしまっていて、自分の勉強がまだ足りないことを実感させられました。
●最初に割り当てられたご遺体については目立った病変などが見られませんでしたが、ほかの病変がみられるご遺体と比較するとその病変の度合いが一目瞭然であり、病理・病態の分野の理解を深めるうえで非常に有意義でした。
●薬学部の授業が難しくて何度もテストで心が折れてきたけど解剖学実習の見学をしてより人のためになにか役に立ちたいと思うようになりました。
●今回の実習で教科書に書いてあったことを実際に目で見ることができたのはもちろん、実際にヒトの臓器を見たり触れたりする中で初めて気づいたこともたくさんあり、非常に有意義な実習でした。
●私の解剖台には医学部2年生の方についていただいきましたが、ヒトの身体に関する知識量の多さに圧倒されました。私たち薬学生が学んだ身体の知識はごく一部であり、まだまだ知らないことがたくさんあることに気づかされ、医師は身体のプロであるということを改めて感じました。逆に、薬学生が薬のプロとなるうえで詳しく学ぶ有機化学や薬理学などの医薬品の知識は、医師や看護師にはない唯一無二の知識であることから、チーム医療で異なる職種間で知識の交換をすることはお互いの知識を補い合い、深め合うという点で非常に意味のあることであり、より良い医療をつくっていく中で必要不可欠だと考えました。

 個別の解剖台における医学部学生による説明