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2019年度 東北医科薬科大学研究倫理講演会を開催しました

 7月1日(月)に本学小松島キャンパスにて「2019年度研究倫理講演会」を開催しました。本学では、文部科学省「研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン」「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」に基づき、研究不正の防止、研究費の適正な運営・管理を行っており、本講演会はその一環として研究者・研究に関わる全職員を対象に毎年開催しています。

 

 今年は赤穂市民病院 病理専門医の榎木英介先生をお招きし、「研究不正と有害な研究行為~事例から考える」をテーマにお話いただきました。榎木先生は、病理診断医としての仕事の傍ら、サイエンスコミュニケーション活動や、若手研究者のキャリア問題を考える活動、科学・技術政策の在り方を考える活動をされ、執筆活動では、科学ジャーナリスト2011を受賞されています。

 

 講演では、まず「捏造・改ざん・盗用」といった特定不正行為について、過去の事例をもとに紹介し、不正の原因が、以前は功名心やプレッシャーによるものだったのに対し、現在は地位や研究費の獲得の為へと変化していることについてお話されました。また、国のガイドラインの問題点や、研究不正対策の問題点について指摘されました。さらに、これら研究不正の他「研究プロジェクトを急いで完了させるために手抜きをした」「論文執筆者を不適切なかたちで表記した」といった研究における問題行為についても有害な研究行為として指摘されました。

 

 本学教職員は、責任ある研究活動をすべく、普段の研究活動を振り返る良い機会になりました。

 

 当日はテレビ会議システムを用いて福室キャンパス、若林病院へ映像配信を行い、約240名が受講しました。当日の欠席者に対しても、映像配信・アンケート提出等を通じて研究倫理に関する知識を深めてもらう予定です。

 

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