NEWS
LATEST NEWS
LATEST NEWS
クラウドファンディング『瞑想の森再生プロジェクト』に関する様々なエピソードを学生目線で紹介する本企画。記念すべき第一弾では、学生広報スタッフが本学の施設管理を担当している施設課 鈴木さんに瞑想の森を襲うナラ枯れの被害状況についてお話を伺いました!プロジェクトの詳細はこちら
Q:最初にナラ枯れの被害に気づいたのはいつごろですか? 
平成25年の夏ごろです。瞑想の森の中で枯れ木が目立つようになり、「何かおかしいな」と感じました。そこで、普段からお付き合いのある造園業者さんに調査をお願いしたところ、「カシノナガキクイムシ」という虫によるナラ枯れだと分かったんです。
Q:カシノナガキクイムシ……聞き慣れない名前ですね。どんな虫なんですか?
体長は数ミリほどの小さな虫なんですが、木の中に入り込んで菌を運び込みます。その菌が木の水の通り道をふさいでしまうため、木が水を吸い上げられず、やがて枯れてしまうんです。 宮城県内では平成21年に初めて見つかり、その後仙台市内にも広がってきました。
Q:県や市では、どのような対策を取っているんですか?

県内での被害が確認されてから、宮城県では、被害が広がらないよう「見つけた被害木はすべて伐採して処分する」という方針を立てました。仙台市でもその方針に沿って、早期発見と駆除が進められました。
瞑想の森では、平成25年に仙台市による調査が行われ、大学の敷地以外も含めて187本のナラ枯れ被害木が見つかりました。 翌年には仙台市による伐採作業が行われましたが、伐採した木には虫がついているため、再利用はできません。一方で、起伏が激しい立地上、搬出も難しいことから燻蒸処理をして敷地内に残しておくことになりました。
その後も残念ながら、毎年のように新しい被害が出ています。その都度、大学として伐採を進めていますが、これまでに伐採したナラの木は累計200本を超えました。
かつては木々がうっそうと茂っていた森の一角が、今ではずいぶん明るく、少し寂しい雰囲気になってしまいましたね。
Q:伐採による影響も出ているとか。
A: そうなんです。木と木の間隔が広がったことで、冬場は風が森の中を強く吹き抜けるようになり、風で倒れてしまう木も出てきました。 平成31年には30本ほどの植樹を行いましたが、伐採や処理に多くの費用がかかるため、残念ながら継続的な植樹は難しいのが現状です。
Q:今後はどのように森を守っていくご予定ですか?

すぐに元の姿に戻すことは難しいですが、時間をかけて少しずつ再生していくしかありません。
ナラ枯れの被害を抑えながら、植樹や環境回復の取り組みを進め、再び「瞑想の森」という名前にふさわしい、静かで緑豊かな場所を取り戻したいと思っています。
▶ coming soon… 『Episode2.瞑想の森に再び緑を ― 多様な植樹で自然再生を目指して ― 』
メールアドレスをご登録いただいた方には、クラウドファンディングの実施に向けた活動報告や寄付受付開始のお知らせをお届けします!
