医学部 研究室案内

Faculty of Medicine

臨床系

内科学第二(糖尿病代謝内科)DIVISION OF METABOLISM AND DIABETES

赤井 裕輝 特任教授

STAFF

赤井 裕輝 特任教授
澤田 正二郎 准教授
平井 敏 病院准教授(講師)
丹治 泰裕 講師
渡辺 太一 助教
小林 靖卓 助手
氏家 啓太 助手
大古 奈津子 助手
宗像 佑一郎 講師

研究テーマ

糖尿病の治療に関する臨床研究

❶重症糖尿病合併症、特に顕性糖尿病腎症治療法の開発

❷多角的強化療法により動脈硬化性病変の改善を図る臨床研究

❸耐糖能、膵島機能の回復を目指した糖尿病治療法の検討

❹実践的効果的食事療法の開発

❺糖尿病と感染症とくにCOVID19の相互の関連・影響

研究概要

糖尿病はほとんど無症状でありながら治療が容易でなく、10年15年と経過するうちに身体障害者の原因となる慢性合併症を引き起こします。当科では糖尿病とその合併症の改善、治療法の開発を目指しています。
① ネフローゼレベルに悪化した顕性糖尿病腎症患者であっても、厳格な血糖・血圧管理と穏和な低蛋白食に加え、スタチン系高脂血症薬、抗血小板薬等からなる多角的強化療法を行うことにより、尿蛋白は消失に至ります。これにより腎機能の低下は緩徐になり、末期腎不全への悪化進展を防止できます。1度目の腎生検から5〜8年後の再度の腎生検、あるいは剖検により腎組織像も改善することを3症例で示しました。
② ①の多角的強化療法によって寛解できた糖尿病腎症症例では、心筋梗塞、脳梗塞など動脈硬化性合併症の発症も少なくなっています。頸動脈エコーなどにより定量的に評価し、確実な治療法の確立を検討します。
③ 糖尿病性ケトーシスの状態で緊急入院した症例でも標準的な食事療法と速効型、または超速効型インスリンの3回注射による強化インスリン療法を行うことで、正常者に近いレベルの血糖コントロールを実現できれば、ブドウ糖負荷試験による判定で境界型、正常型まで改善できることを、少なくない症例で示してきました。治療技術の問題と患者のインスリン分泌能、インスリン抵抗性など臨床的な背景の検討を行い、耐糖能、膵島機能を改善させる因子は何であるかを解明し、糖尿病の治る条件を検討します。
④糖尿病において食事療法は極めて効果的であるにもかかわらず実践が難しいとされています。当院で編み出された指導法は比較的実践が容易であり、多くの方に紹介する方法を検討中です。
⑤新型コロナ感染症COVID19の蔓延と糖尿病との相互の関連、とくにパンデミックによる社会の変化が糖尿病療養に及ぼす影響を明らかにしています。

主な担当科目

内分泌学・代謝学

3年次前期 / 必修 / 2単位

ねらい

糖尿病代謝内科教室では、内分泌学・代謝学の必修2単位のうち代謝学を担当する。
代謝学の領域は代謝・栄養疾患などで、糖代謝異常、脂質代謝異常、蛋白質・アミノ酸代謝異常、尿酸代謝異常・痛風、肥満、メタボリックシンドローム、動脈硬化、そして頻度は少なくなるが、ビタミン欠乏症、鉄代謝・銅代謝異常、微量元素欠乏症など、広範囲の代謝異常が含まれる。
糖尿病、脂質異常症、尿酸代謝異常、肥満、動脈硬化などは生活習慣病と呼ばれる現代病だが、そのほとんどには苦痛を伴う症状がない。両生類から爬虫類、哺乳類と海から上がった脊椎動物がこれまでに経験したことのない社会が、人類によって作り上げられたことで、その進化の過程で獲得したDNAのシステムが想定しない生活をするようになった。車社会、塩分過剰、脂質過剰、砂糖などの単純糖質過剰の生活である。
長年の現代生活で起こる代謝変化により、ホメオスターシスを保てなくなり、内臓障害をきたしたものが生活習慣病であると見ることができる。このような代謝異常により、無症状のまま臓器に起こる変化を科学的に、そして臨床的に学ぶ。

Message

高度の文明病である糖尿病は激しく増加しています。代謝の生化学は理解しづらい内容も多いのですが、生物が何ゆえにそのシステムを獲得したか、生物の進化という視点から考えると理解しやすくなります。代謝学の基礎から人間の行動を考えた実臨床まで勉強する経験は、将来どの科目を専攻する際にも必ず役立ちます。

早期医療体験学習

1年次前期 / 必修 / 1単位

僻地・被災地体験学習Ⅰ

2年次前期 / 必修 / 0.5単位

介護・在宅医療体験学習

2年次後期 / 必修 / 1単位

僻地・被災地体験学習Ⅱ

3年次前期 / 必修 / 0.5単位

症候学

4年次前期 / 必修 / 3単位

基礎−臨床統合演習

4年次前期 / 必修 / 19単位

基本的診療技能

4年次前期 / 必修 / 2単位