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*糖鎖認識受容体DCIRが破骨細胞の増殖因子と分化因子に対する応答を抑制していることを発見しました。
*DCIRは細胞シグナル経路のマスタースイッチとして機能するAktの制御に関わることを発見しました。
*DCIRは脂質や糖代謝に関与する遺伝子群の発現制御に関わることを見出しました。
*本研究の成果は関節リウマチ等のヒト骨代謝系疾患の病態理解と治療法開発に貢献すると期待されます。
東北医科薬科大学医学部免疫学教室の海部 知則(かいふ とものり)講師、中村 晃(なかむら あきら)教授らは、東京理科大学生命医科学研究所実験動物学研究部門の岩倉 洋一郎(いわくら よういちろう)教授らの研究グループとの共同研究により、糖鎖認識受容体DCIRが骨吸収作用を発揮し骨バランスに重要な働きをになう破骨細胞の増殖と分化を抑制的に制御するメカニズムを明らかにしました。またDCIRは破骨細胞の脂質や糖の代謝作用の制御に関与する可能性を見出しました。本研究の成果は、DCIRが破骨細胞の異常な活性を抑える作用をしていることを示しており、DCIRを標的とした骨代謝疾患に対する新規治療法の開発に役立つことが期待されます。
本研究成果は令和5年5月18日(木曜日)付け(米国東部標準時(冬時間):令和5年5月17日(水曜日)14:00)で国際専門誌Frontiers in Immunology誌のオンライン版に掲載されました。 本研究はJST戦略的創造研究推進事業CREST(105100000222)、日本医療研究開発事業AMED(16809407)、JSPS科研費(24220011,23500489)の助成を受けて行われました。
DCIR suppresses osteoclastic proliferation and resorption by downregulating M-CSF and RANKL signaling
掲載紙:Frontiers in Immunology, 2023, doi: 10.3389/fimmu.2023.1159058
Kaifu T, Maruhashi T, Chun S-H, Shimizu K, Nakamura A, and Iwakura Y