医学部 研究室案内
Faculty of Medicine
Faculty of Medicine
藤島 史喜 教授
STAFF
藤島 史喜 教授 | |
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佐藤 直実 講師 | |
加藤 雅士 助手 |
実体顕微鏡、3D構築を用いた腫瘍・組織の三次元構築の解析
通常の病理診断はプレパラートを用いた2次元の観察で行うが、実際の組織は3次元であり、消化管の内視鏡検査も表面からの観察とはいえ立体的である。実際、プレパラート上での観察では、かなり印象が異なってみえることも多い。従って病理組織像から実際の形態を推定することはかなり難しい。近年CTやMRIのレベルでは3次元構築画像が一般的になっているが、我々が見ている顕微鏡レベルの3次元構築は、研究レベルでみられることはあってもまだまだ一般的ではない。内視鏡機器は画像の解像度が格段に良くなり、エンドサイトでは体内で核所見の観察が可能なレベルにまでなっている。一方、これを病理組織と対比しようとすると、固定、薄切といった過程を経ることから、内視鏡所見とμmのレベルで位置を合わせることはほぼ不可能であり、内視鏡画像と組織像との対比は必ずしも容易ではない。その点、実体顕微鏡では内視鏡と同じような観察が行える他、摘出検体であることから様々な角度から組織を直に観察することが可能となる。3次元構築に関しては、近年WSI(whole slide image)が普及し、技術的に難しい面はあるものの3D構築を行えるようになってきた他,組織透明化といった技術も一般的になりつつあり、様々な手法を用いて組織の立体構築を観察することが可能になってきている。我々は組織や腫瘍を3次元で観察することで、2次元では見えてこなかった世界が見えてくるのと考え、消化管を中心に研究を進めている。
2年次後期 / 必修 / 1単位(18コマ)
3年次前期 / 必修 / 1単位(18コマ)
遺伝子・発生異常、細胞変性、代謝障害、循環障害、炎症、創傷治癒、腫瘍等に関する基礎的知識と考え方を身に付ける。また、各臓器での疾患と病理形態的変化やその原因、生体への影響等について学ぶ。
病理学を勉強することで、臨床的な側面の理解も深まります。特に腫瘍性病変については、病変のイメージを持つことができるようになり、将来的に診療にもプラスになることは間違いありません。国家試験でも組織像が提示される問題は少なくありません。病理組織に慣れるためにも日頃の予習・復習をしっかりと行いましょう。
2年次後期 / 必修 / 0.5単位(24コマ)
3年次前期 / 必修 / 0.5単位(24コマ)
各臓器でのさまざまな疾患における病理組織像について自主的に学び、その病態を理解する。
見るだけでなく、自分で書くことで理解が深まります。じっくり組織を観察してください。わからないことがあれば遠慮なく質問してください。