医薬情報科学|研究室案内【薬学部】|薬学部|東北医科薬科大学

薬学部 研究室案内

Faculty of Pharmaceutical Sciences

臨床薬剤学系

医薬情報科学DIVISION OF MEDICAL AND PHARMACEUTICAL INFORMATION SCIENCE

吉村 祐一 教授

吉村 祐一 教授

STAFF

(兼)吉村 祐一 教授

業績

川上 準子 准教授

業績

星 憲司 講師

業績

青木 空眞 助教

業績

研究テーマ

数理科学と人工知能を用いた医薬情報の関係性の網羅的解析と生命現象メカニズムの探求

研究概要

当教室では、コンピュータを用いて理論的な研究を行なっています。そのような研究の一例として、コンピュータ・シミュレーションが挙げられます。コンピュータ・シミュレーションでは、遺伝子レベル、タンパク質レベル、細胞レベル、生物個体レベル、生態系レベルの様々な階層での生物系の仕組みの解明を行うことが可能です。それによって現実の観測結果や実験結果を再現できるか調べ、更に体系的で汎用的な理解が可能となる理論の構築を進めていくことができます。コンピュータ上では、実際の実験が困難な条件下でのシミュレーションも可能であるため、体系的に事象を把握することができ、コンピュータを用いた理論的研究の大きな利点となっています。
上記のシミュレーションの例として当教室では、薬剤の副作用情報を多次元空間に表現して、まだ発現が確認されていない副作用の予測を行っています。複数の薬剤に、それぞれ膨大かつ関連した副作用情報が付随しており、それら複雑で煩雑な情報をコンピュータ上で処理して、人間が把握しやすい形に集約する研究を行っています。また、抗菌薬の影響下での耐性菌の出現をシミュレートして、耐性菌の出現条件を探る研究も行っています。薬剤が投与された後の薬物動態を数理学的に正しく記述し、その影響下での菌の増殖および変異を数理モデルによって記述して、それをコンピュータ上でシミュレートします。更に、従来の医療統計の活用に加えてコンピュータの高次演算処理能力を活用することで、高度なベイズ統計による解析を様々な医薬分野の問題へ応用することも進めています。

主な担当科目

情報科学I

薬学科1年次前期 / 必修 / 1単位
生命薬科学科1年次前期 / 選択必修 / 1単位

ねらい

医療分野におけるコンピュータ及びネットワークのめざましい普及に対応するために、薬学系におけるコンピュータ活用の基礎能力を習得します。また、IT時代における医薬品情報活用の基礎も学びます。

Message

大学で初めて学ぶ薬学系での情報リテラシー活用を具体的に作業も含めて学びます。授業では講義と作業が交互に繰り返されますので、講義予定の教科書の範囲を予め通読し、授業内容を把握しておいてください。
教員とTAあわせて数名で対応し、こちらからも声がけしますが、出来ないことの多い学生は積極的に質問をするなど自らも心がけてください。前回の授業の内容に関する小テストを実施することがありますので、授業終了後には、教科書の「例題」を自分でできるようになるまで確実に復習しておいてください。

情報科学II

薬学科・生命薬科学科1年次後期 / 必修 / 1単位

ねらい

情報科学Iで習得した薬学系におけるコンピュータ活用の基礎能力をもとに、医薬品情報検索や化学構造式のコンピュータ上での扱い、更にはデータベースの作成・利用にまで学習の範囲を広げます。

Message

社会に出てから必要となる実践的な情報利活用の能力を取得します。内容は幾分高度となり、医薬品の情報検索の仕方を具体例も交えて学習します。
また与えられた薬剤の化学構造式をもとにして、コンピュータ上で具体的に化学構造を描画し、薬剤の基礎的な化学的性質を取得する演習も行います。そのことでより薬剤の性質がイメージしやすくなり、理解が進みます。そしてデータベースを実際に構築する演習も行います。情報科学Iに比べて、より発展的な学習内容になっています。

情報科学III

生命薬科学科2年次前期 / 必修 / 1単位

ねらい

情報科学I及びIIで習得した薬学系におけるコンピュータ活用の基礎能力をもとに、更にプログラミングを利用した情報活用について学びます。

Message

研究における情報活用においてプログラミングを利用できると、研究活動の幅が広がると期待できます。この高度な情報利活用の能力は研究職以外の職に就いた際にも、その威力を十分に発揮するはずです。「Visual Basic」と呼ばれるプログラミング言語を用いて、基礎から順に学び、最終的には単体で機能するマクロと呼ばれるプログラムを表計算ソフトウェアに実装するところまで演習します。