薬学部 研究室案内

Faculty of Pharmaceutical Sciences

臨床薬剤学系

薬剤学DIVISION OF PHARMACEUTICS

我妻 恭行 教授

STAFF

我妻 恭行 教授
林 貴史 講師

業績

佐藤 祥子 助教

業績

及川 淳子 助教
工藤 香澄 助教

研究テーマ

❶ 痛みの生理と鎮痛薬の薬理に関する研究

❷ 痒みの生理と鎮痒薬の薬理に関する研究

❸ 後発医薬品の品質の確保に関する製剤学的研究

研究概要

❶ 痛みの生理と鎮痛薬の薬理に関する研究
頭痛や腹痛などといった「痛み」を制御することは、生活の質(QOL)を維持、向上させるためにも重要です。臨床では、麻薬性鎮痛薬や抗炎症薬など、痛みを制御する鎮痛薬が用いられています。しかし、神経障害性疼痛という、いかなる種類の鎮痛薬によっても制御することのできない痛みが存在し、その解決が臨床上の課題となっています。当教室では、神経障害性疼痛の基礎研究をとおして疼痛発現のメカニズム解明を目指し、新しい鎮痛薬の開発につなげる研究を行っています。

❷ 痒みの生理と鎮痒薬の薬理に関する研究
「痒み」は不快な皮膚感覚として認識されており、酷い場合は生活の質(QOL)を大きく低下させます。しかし、痒みは生命や健康の維持とは直接関係が少ないため世界的に研究が遅れている分野です。
当教室では、痒みの生理を明らかにするとともに効果的に痒みをコントロールできる製剤の完成を目指して、鎮痒薬の薬理学的な研究を行っています。

❸ 後発医薬品の品質の確保に関する製剤学的研究
先発品と後発品は、主成分は同じであっても、通常、成分の大部分を占める添加剤は異なり、その製法も製薬企業で異なります。過去には後発品の添加剤や不純物が原因と考えられる副作用の発生事例も報告されており、医薬品の安全性を保証するには主成分だけでなく、添加剤についても一つ一つの成分の安全性が担保される必要があります。
当研究室では、既に市販されている医薬品の安全性の確保に資することを目的に、代表的な医薬品の先発品と後発品について、薬局方に準じた製剤学的試験や製剤の安定性試験、配合変化試験、添加剤の成分分析等の評価に関する研究を行っています。

主な担当科目

製剤学

3年次後期 / 必修 / 1単位

ねらい

錠剤、注射剤、坐剤、軟膏剤、吸入剤といったさまざまな剤形について、その特性や成分・製法を理解するために、50種類以上に及ぶ製剤の特徴、製造方法、主成分以外の成分(添加剤)についての基本的事項を修得する。

調剤学

4年次前期 / 必修 / 1単位

ねらい

薬剤師の基本業務の一つである調剤に必要な基礎知識を習得する。

医薬品安全性学

4年次前期 / 必修 / 1単位

薬剤症候学

4年次後期 / 必修 / 1単位

ねらい

4年次前期の医薬品安全性学は、医薬品の副作用の発生メカニズムについて、そして、4年次後期の薬剤症候学は副作用の臨床像について習得する。

実験実習Ⅸ

4年次前期 / 必修 / 1単位

ねらい

いわゆる薬剤学系実習である。3年次に履修した薬物動態学と製剤学に関連した実習をすることにより、これらの科目の知識の醸成を目的とする。

セルフメディケーション論

4年次後期 / 必修 / 1単位

臨床薬学演習Ⅰ

4年次後期 / 必修 / 1単位

実務模擬実習

4年次前期および後期 / 必修 / 2単位

ねらい

以上の2つの講義と1つの実習は、他の教室で担当している「臨床薬学演習Ⅱ」、「薬剤師業務概論」、「医療安全管理学」、「地域医療」とともに、5年次の実務実習に向けたいわゆる事前学習関連教科であり、これすべての科目をもって、薬剤師実務の知識、技能、態度の基礎を習得する。

Message

3年次後期の製剤学は、それまでに習ってきた薬学専門科目と、4年次から始まる薬剤師の実務に関する教科との橋渡しとなる教科の一つですが、この科目は将来、薬剤師の強い武器となる剤形に関する知識の基礎知識を学びます。
4年次前期の実験実習Ⅸでは、製剤学とTDMで必須の薬物動態学に関する知識と技能の習得を目的としてください。
また上記に挙げた4年次に習得する教科や実習は、5年次の実務実習に向けて必ず習得しなければならない知識、技能、態度を修得することを目的としています。12月に実施されるOSCEとの関連性も高いため、しっかり習得できるように必ず復習を行ってください。