OB & OG
INTERVIEW 6

Yoshida Yukiko

2016年3月 生命科学科卒業

吉田由紀子 さん Yoshida Yukiko

キョーリン製薬 首都圏支店 埼玉第二営業所 医薬一チーム

創薬の現場と臨床の現場を繋ぐ
MRという仕事

仙台市出身の吉田由紀子さんは、自らの思春期の悩みから薬学・創薬に興味を持ち、東北医科薬科大学への進学を決めました。彼女が大学での学びの中で選びとったもの、そして社会で活躍する現在について、お話を伺いました。

Q1東北医科薬科大学を進学先に選んだ決め手は何でしたか。

生命薬科学科という選択肢

高校生にはよくある悩みではありますが、私もニキビには随分悩まされており、そんな中から化粧品や皮膚の治療薬、改善薬に大きな興味を持ったんです。薬剤研究の道に進みたい、ということが当初の第一希望だったので、4年制の薬学部、しかも生命薬科学科のある東北医科薬科大学がベストの選択肢でした。実家から通えるところも、魅力でした。

Q2 学生生活の中で印象に残っていることは何ですか?

研究室での学びが将来に繋がる

大学の後半、3年生から4年生に上がる時点で研究室に配属されるのですが、私がお世話になったのは感染生体防御学の佐々木雅人先生の研究室。ここが他の研究室と比べてもかなりガッツリ研究に力を入れていた研究室でして、先生方と周囲の学生たちと、寝食を忘れて発がん遺伝子についての研究に没頭する、という時間を持てたことがとても思い出深いです。そして、この研究室で研究者たちの才能や苦悩、本気度みたいなものを目の当たりにしたことが、今の自分の職業にも繋がっていると思います。直接的に創薬に関わるよりも、こうした研究者たちの結晶たる薬がどうしたら社会の役に立てるかどうかを考えていきたい、という視点にシフトしたんです。それで、キョーリン製薬のインターンシップに応募しました。

Q3 インターンシップの印象はいかがでしたか?

ともに働く仲間の頼もしさに惹かれて

MRという職業については、思っていたより営業色が強いな、というのが最初の印象でした。しかしインターンシップの中でいろんな社員の方と関わることができたので、製薬会社もMRという職も、チームワークの中でみんなが最善を尽くそうとしていることがよく解り、「この会社、いいな」と思いました。就職活動をしていると、どこの会社もよく見えてしまい結局どこも選べず悩む、みたいなことも多いらしいけれど、私はインターンシップに参加したことで会社にとても大きな思い入れが生まれたので、決断は早かったと思います。

Q4 現在、入社6年目。どのようなお仕事をされていますか?

コミュニケーション力と薬学知識を両翼に

主な業務は、エリアで担当した得意先、担当先100件ほどに対して営業をかけ、処方を獲得することです。担当先は病院や調剤薬局、それに付随して卸店さんとの関わりも非常に強いですね。現在はコロナの影響によって直接お会いできる担当さんも以前より少なくなっているのですが、お電話やメール、ZOOMなどを使ったコミュニケーションは直接お会いするのとはまた異なる気遣いや心掛けが必要になると思っているので、一層勉強しなくちゃ、と思っています。また、創薬業界は日進月歩に進化し、新しい薬やジェネリック薬の誕生も日々のニュース。ですからその勉強も怠ることはできません。

Q5 MRとして吉田さんが大切にしていることは何ですか?

患者さんの目線、医療従事者の目線を大切に

中立的な立場であれ、ということです。もちろん製薬会社の一員として、実績を上げることを求められる立場ではあるのですが、患者さん目線であり、医師や薬剤師の“病気を治したい、痛みを和らげたい”という使命感と寄り添う中立的な立場で、しっかりと関係を築いていくことが大事だなと思っています。

Q6 MRという職業、あるいは薬学研究を進路に考えている若者たちにメッセージをお願い致します。

将来の選択肢を広げられる場所で基礎から研究までを学ぶ

学生の皆さんにとっては、まだまだ進路は漠然としていると思います。でも、だからこそ“化学が好き”とか“薬学系にちょっと興味がある”という方であれば、東北医科薬科大学という場を選んでおけば数多くの選択肢を手繰り寄せることができると思います。実際、私も学ぶ中で自分の本当の希望に気づくことができましたし、私の同級生も、多岐に渡る就職先を得ています。薬学知識もしっかりと基礎から研究まで学べていますので、私事ではありますがMR試験も大きく苦労することはありませんでした。先生方も就職に関する悩みや相談には親身になって相手をしてくださいますから、たくさん悩んで、たくさん迷って皆さんにとってベストの道に出会ってください。

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