STUDENTS
INTERVIEW 4

Kido Kain

大学祭実行委員会委員長

城戸伽胤 さん Kido Kain

薬学部薬学科2年

3年振りとなる大学祭を次代に繋げる
~コロナに屈せず、学びと楽しみを~

2022年10月9日(日)・10日(月)の2日間、3年振りとなる東北医科薬科大学の大学祭が開催されました。

新型コロナウイルス感染対策を講じ、入場制限を設けた上での開催となりましたが、むしろポスト・コロナの時代を積極的に楽しみ、新たなコミュニケーションや人とのつながりの在りかたなどを提案する意義深い2日間になりました。

開催までの経緯や想いについて、実行委員会委員長の重任を担った城戸さんにお話を伺いました。

Q1実行委員長就任の経緯を教えてください。

実行委員会の発足は、大学祭自体の開催があるかないかも未定の6月でした。クラスから数人の参加が必須だったので、自分に何ができるかは分からないけれど、高校時代に生徒会活動をしていた経験が役に立つかもしれないな、と思って。

そして、高校時代の文化祭とはスケールの違う予算の額や企画立案の自由度に驚き、「これ、自分たちがやってみたいと思ったことを叶えられるぞ」と俄然、やる気が出て。

実行委員長、大役だけどやれるだけやってみよう、と思ったんです。

Q2 苦労した部分はどのような点ですか。

コロナ禍ということで、発足当初の会議はすべてZoomで行われていたのですが、実際に顔を合わせて話し合うのとでは微妙に伝わりにくいこともありました。そして何より、“開催しない”という決定が出たら、準備してきたものや、業者の方々にお願いしていることなどもすべてキャンセルになってしまう。その不安をずっと抱いていました。

でも、そうした準備や企画すること自体を楽しみながら、もし今年の開催が出来なくても絶対に来年に繋がる“何か”を残そう、という気持ちが、委員たちみんなの原動力になっていったんです。

そうして9月、開催が決定され、そこからは怒濤の1ヵ月でしたね。やはり3年間というブランクは大きく、以前の大学祭の段取りなどを知っている先輩もいないし、資料も最低限しか残されてませんでしたから。

Q3 大学祭のテーマにはどのようなコンセプトを込めましたか。

「ぐるぐるぐるかごん」の「グルカゴン」は、下がってしまった血糖値を上げるという作用のあるホルモンの一種なのですが、やっぱりこのコロナ禍や不安定な世界情勢の中で下がってしまった心の血糖値、元気ややる気みたいなものを上げて行こうよ、という気持ちを込めました。

私は2021年に入学しましたが、実際、私が入学してからは、授業も対面ではできずオンラインだったり、クラスメイトとの会話さえ憚られるような状態で、大学生としての本分も楽しみもコロナに奪われてしまっているな、と感じていたんです。だからこそ大学祭は何としても開催したかったし、コロナ禍であることすらも逆手にとって楽しめるものを、と考えました。

Q4 大学祭の企画のポイントは?

もともと自分がゲーム好きだったこともあり、ゲーム大会には力を入れました。普段、どちらかというとインドアでひとりでゲームを楽しんでいた人たちも楽しんで参加してくれて、この大会をきっかけに仲良くなってそれ以降も一緒に過ごしていたりするのを知って、すごく嬉しかったですね。

大学祭の2日間だけ滞りなくうまくいくのではなく、学生間や大学との間によりよい関係性を築くことができた、ということに大きな達成感を得ています。

Q5 開催を終えての感想はいかがですか。

今までにない大学祭ができた、ということについては、自分でも100点の仕事ができたかな、と思っています。自分たち自身が大いに楽しめた、ということもありますし。けれど、やっぱり学内というエリアに留まらざるを得なかったことが来年に続く課題だと思っています。

コロナの状況が良くなれば、近隣の方々や飲食店、企業、お隣の東北高校さんなども巻き込んでもっとおもしろいことがやりたいですね。医学部の福室キャンパスとの合同祭だって楽しそうだし。在学生の参加率だってもっともっと上げていきたい。

そのためにも、今回の大学祭の記録をきちんと残していくことが、実行委員長としての務めだと思っています。

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